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稜線の風の如く 犬塚勉展 2009.10.17(土)〜11.15(日) |
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NHK新日曜美術館において2009年7月5日(日)、12日(日)再放送 |
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| 平成8年、犬塚勉がテレビ朝日の「素敵名画の旅」で紹介されたのを偶然見た。すぐさま奥多摩町「せせらぎの里美術館」へ出かけ、30余点の作品と対面した。それは「感動」という大雑把な言葉では到底表しきれない衝撃であった。野に咲く花の精緻な描写や構図の素晴らしさといった技術ではなく、作者が自然と対峙した時の思いを画布に留めたいという強い情熱がビシビシと伝わってくるものであった。 作品だけではない。「稜線の風の如く」と名付けられた彼の制作日誌は、自然と一体化することにどれだけ自身の精神性を高めていったのかが克明に記録されている。自己に課した修業ともいうべき内容に驚かされた。 すごい画家に出会ったものだ…。この時から偉大なる無名作家・犬塚勉は私の心に常に存在し続けた。彼への熱い思いは高まり、多くの人に伝え共感を得ることもできた。過去2回の展示を行ったが、10年足らずの当館の歴史から見ればこれは異例である。 作品を前にして涙ぐむ人、しばらく動かぬ人、降参だといわんばかりに絶賛する画家、画布の中へ飛びこまんばかりに見入る子供達。犬塚と対峙した人は誰もみな私と同じように言葉では表現出来ないほどの衝撃、感動を得た。 没後20年にあたる今年、三度(みたび)彼をここに招くことができた。奥多摩、長野、銀座と巡り、顕彰の気運も高まった。「命尽きるとも我の魂健在なり」−この真実は見る人にしか分かち得ない。 館長 梅野 隆 |
![]() ブナの森から 1988年 |
![]() 縦走路 1986年 |
![]() 暗く深き谷の入り口(絶筆) 1988年 |